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▼ゆうやさん:
>久しぶりに来てみたら、こんなに沢山の回答…
>話はだいぶ発展していますが、参考になります
>
>ところで、電気で暖房を効かせるには、かなりの電源を必要とするみたいですが、冷房はあまり電気を使わなくても動かせるものなのですか!?
>
電気自動車やプリウスの寒冷地仕様車に付くPCTヒーターでの暖房は、電力をそのまま熱に変えます。エアコンの効率でCOPと言う言葉をゆうやさんは存知ですか。COPと言うのは入れたエネルギーに対して熱出力どのくらい出たかという数値です。
このCOPで言うとPCTヒータ等は(COP=1)になります。
入れた電気エネルギーを全て熱にします。
家庭用エアコンでの暖房とプリウスPHVに付いたヒートポンプ暖房等では(どんぶり勘定でCOP=3位)です。
此方は入れたエネルギーより沢山の熱が作られてます。何故って?。
エアコンを含むヒートポンプ式は電気で寒い外部の熱を室外機で回収して室内に集めると言う仕事をしているので使ったエネルギーより沢山の熱を出してくれます。
しかし、家庭用エアコンでの暖房時室外機が凍り付いた時に自動で霜取りをしますね。これは暖房を停止し更に室内機に溜めた熱を一気に室外機へ運び室外機のファンも止めて氷を溶かします。
この作業を車のヒートポンプ暖房で考えて見てください。
車でこれをやろうとしても室外機が車が走行して室外機(ラジエター部分)に風が当たり続けているので凍った室外機を溶かす事は出来ません。
これがヒートポンプ暖房が寒冷地では役に立たない最大原因です。
>日頃、特に動作原理など考えずに使っている僕には、それほど大きな差があるとは思えないのですが…
冷房時のエアコンはプリウスの場合(COP=2.5〜3位)です。
更に冷房能力は初期4000W位、室内が冷えてしまえば1000W〜2000W程度で十分です。つまり2000Wで冷房維持時の車が供給する電力は800W位と言えますね。
暖房は寒い朝一気に暖める時は10kW以上は楽に必要です。安定した時でも3000Wではたぶん不足です。
つまり暖房に必要なエネルギーの大きさは冷房時より格段に大きいです。
これも何故って?。理由は簡単です。(数値は代表)
冷房:外気温35度を室内26度にする=温度差 9度。
暖房:外気温3度 を室内23度にする=温度差20度。
温度差が大きい分暖房が大変です。
最後にエンジンの廃熱(暖房に使える部分)の話です。
ふつーのガソリン車「マークX程度の車種」では一般道をふつーに走るだけで暖房に回収できる廃熱が8KW/hは最低あると思います。
プリウスの場合、暖房の為だけにエンジンを回さず、あくまでも走行の為だけにエンジンが動いたと仮定すると廃熱は3KW/h越え位ではないでしょうか。
文が変かもしれませんが、こんな感じです。
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