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▼toysさん:
>なんでそんなに固いセッティングなのかご存知ですか?
>プリウスの性格から考えるとなんだかちぐはぐな感じもしますが。
>
>開発者が意図的にスポーティー風味にしようと思ったのか?
>それともそうせざる終えない要因があったのか??
なぜかは開発者に訊かないと分かりませんが、いくつか思い当たる節はあります。
まず、あのような形状のハッチバックは、リアのボディー剛性がどうしても落ちますし、リアに決して軽くないバッテリーが積んであります。
この2点を持っても、メーカーとしてはリアをそう柔らかいサスにはできないはずです。
また、20プリウスは足回りの弱さから緊急回避テストでコースアウトしてしまい、クリアできなかったので、30プリウスではそれをクリアするために今のようなセッティングしたことも考えられます。
ちなみに30プリウスはそのテストをクリアできます。
そのほか、以前は欧州輸出仕様のサスは硬目にし、国内仕様はそれより柔らかくセッティングしていましたが、今はそのような差別はされてないようです。
これは、コストの問題もあるのかもしれませんが、第二東名が来年には一部開通し、その上限速度が国交省140km/h、警視庁120km/hでもめ、後者になる様相ですが、まだはっきりとは決まっておらず、前者になる可能性もあります。
メーカーとしては、定員5名乗車で、140km/hで巡航して強い横風などを受けてもある程度安定して走行できるよう欧州仕様に合わせた可能性もあります。
>もうすこし足をしなやかに動くようにセッティングし、足りない部分はスタビやブッシュで味付けする手もあるように思うのですが、、、、どうなんでしょう。。。。
>
スタビは右の振動を反対側にも伝えるため、強化すると乗り心地を悪くしますし、フロントのスタビを強化すればアンダーステアを強めます。
ちなみに、ボディー剛性UPも基本的に乗り心地が悪くなりますし、やり過ぎると他のデメリットも生じます。
また、ブッシュとかスタビという前に、リアがトーションビームという点で乗り心地的にはマイナスです。
トーションビームはコストが掛からないため、性能もチープなサスと思っていらっしゃる方も多いようですが、プリウスのような車の場合、トータルな性能は決して悪くないんです。
ただ、乗り心地という点がデメリットなわけで、それに硬いショックを組み合わせているので、乗り心地重視の方には不満がでるのでしょう。
>どちらにしろなんだかアンバランスなセッティングですね(汗)
>腹が立つぐらいオーリスとかアリオンはいい乗り心地なんですよね。
>
アンバランスなのは仕方ないと思います。
ファミリーセダンなら乗り心地重視、スポーツカータイプなら走行性能重視と差別化も可能ですが、プリウスの場合、いろんなタイプの人が乗るので、乗り心地重視の人からは乗り心地が悪く、スポーツ志向の人からはふらつくと言われながら、メーカーとしては上記のようなことも含めて、最大公約数的に妥協点を見出さなくてならないからです。
また、乗り心地というのは人によって感じ方が大きく違う点も難しいところです。
私の友人がカヤバ製のスポーツショックを入れたのですが、ノーマルとは比較にならないぐらい硬いです。
データでは十数%の減衰力UPですが、手で押してみたら倍ぐらい硬く感じます。
それでも、その友人は「乗り心地は硬くなったけど、走行安定性はとても良くなった」と満足しています。
つまり、その人にはノーマルの硬さなど問題ではないわけです。
また、別の友人は、乗り心地が良いと聞いてエナペタルのショック+タナベのダウンサスを入れましたが、大いに不満で、私も少し試乗させてもらったら、ノーマルよりあきらかにゴツゴツしており、ストローク感のない硬い乗り心地です。
しかし、ハンドリングは軽快で、25年前の私ならそのサスを歓迎したでしょうが、乗り心地的にはお世辞にも良いとは言えません。
でも、その乗り心地が良いと感じる方もいらっしゃるわけで、こういう点(感性の違い)が「乗り心地」の難しさであり、アンバランスに感じる一因かもしれません。
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