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     ▼コレステロール301さん: 
>プリウスの電池寿命について疑問があり教えてください。 
>最近、家庭内での蓄電池構想に燃えていまして、鉛ディープサイクルバッテリーで実験しているのですが、関連してプリウスの電池について疑問が出てきましたので、よろしくお願いします。私のプリウスは5年近くになり、11万キロ走行です。 
>よく20万キロ走行でも、電池は元気で走行可能と聞きます。なぜなのでしょうか? 
>搭載している電池はニッケル電池ときいていますが、一般的に充放電は500回というのが一般的とか? 
 
 トヨタは会社としては明言していませんが、プリウスの開発責任者(井上主査)が「バッテリ寿命は車両の寿命となるように設計している。」とカーグラフィックに寄稿しています。 
 2代目以降はバッテリーの性能が改善し短期間で交換が必要になったという報告はほとんど無く、メーカー側は名目上「5年または10万km」の保証期間としています。 
 
 ニッケル水素電池にはメモリー効果があり、充電を繰り返すうちに、最後に充電をしたときの値を、カラの状態と電池が認知(メモリー)してしまう状態ですね。 
 プリウスで使っているニッケル水素電池は車専用に開発されたとはいえ、メモリー効果は発生するので、SOC(State of Charge=充電状態)の範囲を狭い範囲に設定しています。 SOCの値を中心にしながら、充電状態が推移するよう、電気エネルギーを制御している。使われるSOC幅を狭くして、電気エネルギーを高効率にではなく、安定的に使えるよう設計しています(電池の充電状態を、いつも一定の範囲に制御している)。 
 資料が見当たらないので、前に読んだ資料の記憶で書いています。 
 だいたいこんなものと思って聞いてください。 
 プリウスはSOCの範囲を、満充電の40%〜80%の中に納まるように制御しています。 
 バッテリーが放電して充電地獄になるのが、40%容量の時です。 
 上限は80%ですので、65%(ここは定かでない)を超えると、エンジンの動力で発電する電気での充電が止まり、ここから先は回生の電力しか充電されなくなります。 
 高速道路を一定速度で走っていると、自己充電の上限まで達し、エネルギーモニターで見ると矢印がコロコロ変わり、充電と放電を繰り返す、バッテリー拒食症状態になりますね。 
 80%まで充電されると(20系ですとBLがグリーンに変わる)、回生電力も充電に使われないので、エンジンを回して(普通の車で言うエンジンブレーキ状態)減速中でも回生電力は発生しないようになります。 
 トヨタはプリウスの開発で、ニッケル水素電池をこの範囲内に収めると、電池の寿命が飛躍的に伸びることを実証実験で見つけ(文献はあったかも?)、プリウスのHV電池をニッケル水素で作ることが可能になったようです。 
 今度出るPHVが4.4Kwh(現行の約4倍)のリチウム電池しか積んでいないのに、約20倍の26Kmを走れるのは、電池の使い方が違うためです。 
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