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▼大貫さん:こんにちわ
>ひゃー。凄い圧力ですね。
>ここでいう臨界というのは、気相と液相の区別がつかなくなる状態という意味ですか?
ここでいう臨界圧力は、「臨界点における圧力」なので半分はその通りですが、臨界温度33ケルビンよりはるかに温度が高いので気相と液相の区別がつかない状態ではなく完全な気体です。臨界温度以下でなければいくら圧力を上げても液化しません。
>こういう圧力で、事故などで破損が起きるとどうなるんでしょう。二酸化炭素とかならドライアイス化してしまうでしょうけど、水素の場合は...
高圧ガスの容器は通常の自動車事故くらいで破損するとは思えません。
航空機用の酸素ボンベも非常に高圧ですが破損したということを聞いたことがありません。(旅客機のタイヤの圧力も半端ではありませんが、航空機の場合は法規制の対象外です。)
もし自動車用の容器が壊れるとしたら容器の充填口の近くかも知れません。
こういう部分が万が一折れたりしたらかなり遠くまで飛びます。
どのくらいの距離を飛ぶかは適当に想像してください。
圧力比(ここではボンベの内圧と大気圧の比)がいくら大きくてもこれ以上流量が増えないという限界がありますが(熱力学で言う臨界圧力比)、これは約2です。
流体の場合は音速の壁があります。
ですから15MPaだろうがそれ以上だろうが、噴出する速度は変わらないものです。
いろいろ実験してみないことには細かなところまで分かりませんが、もしも、バシュっとガスが噴出したら(本当は表現できないほどの大音量になる)、その時の初速は充填圧によってはあまり変わらないと思います。
壊れ方にもよりますが、充填量の多い超高圧のボンベではいつまでたっても中のガスがなくらならないだろうということが考えられます。
二酸化炭素をいきなり噴出させるとおっしゃる通り雪になります。
ドライアイス噴出による摩擦で大量の静電気が発生するので注意が必要です。
アースが不十分だと、高電圧の電撃で吹き飛ばされることがあります。
水素が噴出した場合は、ジュールトムソン膨張で温度が「上がる」珍しい現象が見られますがそれ以外では特別変わった様子はありません。もちろんのんきみに見ている場合はありませんが、ちょろちょろ漏れ出している程度だったらガソリンや軽油よりはるかに安全だと思います。
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