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最近はスポーティな走りに切替えるためのスイッチが付いたAT車が増えています。プリウスも同様のスイッチを付けて頂けないでしょうか。
(1)郊外モード
走行は滑空が主体になります。タイヤの転がり抵抗による損失を時々エンジン加速で補います。滑空が容易であることがポイントです。20型はアクセルワークが難点です。
D:アクセルオフでは回生せず滑空になります
B:アクセルオフでは強めの回生ブレーキになります
通常はD、下り傾斜でBを使います。誰でも簡単に滑空ができるようになります。今はアクセルに神経を使いますね。
(2)高速モード
走行はエンジン走行が主体になります。車体の空気抵抗の損失を定常的にエンジンで補います。パワーを一定に保つのが容易であることがポイントです。20型はアクセルワークが難点です。
D:アクセル操作量が小さい時は縮小して反応し、操作量が大きい時は大きく反応します
B:アクセル操作量に敏感に反応します
通常はD、車間が狭い時にBを使います。誰でも簡単に足技クルコンができるようになります。今は傾斜の変化に応じて設定速度を小刻みに変えています。
(3)市街地モード
回生ブレーキとモータ加速が主体です。回収などの変換損失をエンジン加速で補います。20型はエンジン加速の比率が大き過ぎて、バッテリーが無駄に充電されています。
D:モータ走行重視でバッテリーレベルを低めに保ちます
B:エンジン走行重視でバッテリーレベルを高めに保ちます
通常はD、気象条件が悪いときにBを使います。誰でも信号停止の燃費損失を減らせます。今は数秒間EVにしてバッテリーを放電しています。
(4)山岳モード
モータ+エンジン加速が主体になります。燃費の比較的悪いモードです。20型のバッテリー容量と車重では最大340m程度の標高差のエネルギーしか蓄えられません。バッテリー制御の実用域を考えると100〜150mの標高差にしかならず、回生エネルギーの再利用は限定的になります。
D:バッテリーレベルを低めに保ち、エンジン加速主体、回生ブレーキ主体です
B:バッテリーレベルを高めに保ち、モータ+エンジン加速、エンジンブレーキ主体です
ゆるやかな峠はD、急な峠はBを使います。バッテリーレベルのコントロールとブレーキの使い分けが容易になります。
(5)互換モード
20型と同じモードです。普通のクルマと同じ感覚で運転できます。
20型プリウスはひとつのモードで満足させているわけで、他社のハイブリッドと比較できるようになって改めて素晴らしい技術だと思います。当初はハイブリッドを意識させないことが重要だったと思いますが、ここまで普及するとハイブリッドの仕組みを前面に出して、特長を存分に引き出すようにして欲しいと思います。
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