| JR東日本のNEトレイン、「キハE200形」はシリーズ式のハイブリッドです。 最近のディーゼル機関車は、コンパクトなサイズで高出力が得られるインバータモータを 採用するため、電気式ディーゼル方式を採用してますから、技術的な壁も小さかったのでしょう。
また、ディーゼルエンジンでパラレルハイブリッドは技術的に難しいと思います。 多くのディーゼルハイブリッドがシリーズ型なのは、ディーゼルエンジンは高圧縮で点火プラグを 持たない構造なので、頻繁にON/OFFできないためです。 例えば、三菱ふそうの「エアロノンステップHEV」などが、シリーズ式を採用しているのも 同様の理由だと思います。
鉄道用と自動車用のエンジンは求められる特性が違います。 鉄道は頻繁な加減速があるわけではなく、加速→巡航→減速→停止というサイクルが長い代わりに 重量が重いので短時間に大きなトルクを出す必要があります。 この用途には、大排気量のディーゼルターボよりもインバータモータの方が向いています。
気動車、ディーゼル機関車の欠点には、加速が劣ること、発車時に騒音と排気ガスを多く発生する ことなどがありますが、キハE200型では、発車時にはモータを使用するため、これらの問題を 回避することができます。 1両2億円と製造単価は高めですが、今後の非電化地区の主力になっていくのではないでしょうか。 シリーズ式の場合、内燃機関のドライバビリティは関係ないので、将来的には、ディーゼル エンジンからより効率の良いガスタービン機関に切り替えることも可能です。 (蒸気併用ガスタービン機関なら、エネルギー効率50%台も可能ですが、気動車のサイズに システムを収めるのは無理でしょうね)
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