| 新掲示板も盛り上がってきているようでなによりです。
議論が盛り上がれば、意見の相違から、ちょっと過激な物言いになる場合もありますが、そんなことは抹消ごと。もちろん、人との意見交換ですから、最低限の礼節は、前提になりますが、些細なことに左右されずに、本筋で、建設的な議論はできればと願います。
さて、私は地方に住んでいるのですが、このあたりを見てみると…。
近くの主要国道は、田舎のクセに高架になっています。でも、電車は相変わらず、地面を走っており、本数も一時間に 4, 5本程度。駅にはエスカレータもエレベーターもない。でも、駅周辺のターミナルは、整備されており、立派なタクシーターミナルでは、お客が少ないのか、ヒマそうなタクシーが、1,2台…
なんかアンバランスなんですね。公共性といった観点からすれば、通勤、通学に利用される電車の方が、公共性は高いように思えるのですが、こちらは、10年たってもほとんど変わらない。でも、道路に関しては、毎年のように修繕が行われるし、2, 3年単位で、新しい立派な道路ができてくる。
なぜ、こんな差が生じるのかといえば、「財源」の差なんでしょうね。
車を購入するときや燃料に含まれる税金は、道路を整備することだけに目的を絞った税で、「道路特定財源」と呼ばれています。 この道路特定財源の規模ですが、国、地方合わせて、約6兆円。国の税収の全体は42兆円程度なのですから、如何に巨大な税収かわかりますね。 この道路特定財源だけではなく、車産業のもたらす税収は、日本を支える根幹と言ってもいいでしょう。
では、なぜそれほどまでに、大きな税収をもたらすのかと言えば、現代人にとって、「車」というのは、それほどまでに魅力的だからに他なりません。
「官の役割」というようなお話もでてきているようですが、まずはじめに官の役割として、「やってはならないこと」というのがあろうかと思います。すなわち、官の規制により、民の活力を削いでしまう行為ですね。
車の個人所有というのは、現代社会の基本的な権利であり、これに対して見直しを行うのであれば、これのもたらす財源の代替案もいっしょに示すのでなければ、あまり意味のある議論にはならないのかなと思います。
といって、今の制度でいいというわけでもないでしょう。道路行政は私がみてもアンバランスなように思えます。
いままでは、車産業を育てる目的で、道路特定財源などの制度が生まれたのだと思いますが、これからは、車産業のもたらす富によって、他の分野に傾注すべきときなのかもしれまん。とくに公共性の高い分野や高齢化社会を支える基盤整備などにシフトしていく必要があるのではないかと思います。
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